事件を利用する、メディア
我々が事件を知るのは、新聞、テレビの視聴によることが多い。
新聞、テレビが、嘘を言わないという前提で、ニュースを知る訳だ。
しかし、この前提は信じられない。
60数年前の、大本営発表が、いまも続いている。
戦況は日々悪化しているにも拘らず、大日本帝国軍は連戦連勝というようなニュースを垂れ流していた。
権力に対する幇間として存在しているかの如くである。
6月5日に、毎日新聞が流した記事を紹介する。
失言:「9・11テロは米の自作自演」 藤沢中学教諭謝罪
神奈川県藤沢市石川の市立善行(ぜんぎょう)中学校(塚原喜三校長、449人)の20代の男性教諭が5月下旬の授業中、
米同時多発テロ(01年9月11日)について
「9・11テロは米国の自作自演」と発言していたことが分かった。
生徒から聞いた関係者が市教委などに抗議し、
同中は今月1日、PTA役員らを集めて謝罪した。
同中から報告を受けた市教委によると、教諭は社会科担当。
5月26~29日に、2年生の4学級(145人)のそれぞれの授業でこの発言をした。
授業を受けた生徒から「本当に自作自演なの」と尋ねられ、
驚いた親族が「こんな授業をしていいのか」と同中や市教委に抗議し発覚した。
市教委の桑山光生学校教育課長は、
「教諭本人は、物事の見方は一つじゃない、と説明する例として、
『自作自演との説もある』と言いたかったようだ。
しかし、あまりにも例が悪すぎた。厳重注意する」と話している。(永尾洋史)
永尾洋史記者が書いたものだ。
読者は、どう感じただろうか。
見出しに、失言とあるので、誰かが不適切な発言をした、と思うだろう。
その内容は、9・11テロは米の自作自演、というものだと分かる。
失言したのは、藤沢中学教諭となる。
見出しだけ読んだ人は、藤沢中学の先生か、中学校の藤沢先生かが、
9・11テロは米の自作自演、と言ったことに謝罪した、と思ったことだろう。
本文を読むと、藤沢市の善行中学校の先生が授業で、
9・11テロは米の自作自演、と言ったことを
生徒から聞いた親族が、善行中学校や教育委員会などに抗議した。
そこで、善行中学校は、PTA役員らを集めて謝罪した、ということになる。
また、市教委の桑山光生学校教育課長の言う、あまりにも例が悪すぎた、とは、どういうことなのか、分からない。
あの象徴的な、9・11テロはメディアの効果を知るには良い教材だと思う。
この記事では、詳細は不明だ。
生徒の親族は、何のために抗議をしたのか。
また、抗議によって、何を獲得したかったのか分からない。
どの程度の抗議があれば、PTA役員らを集める事態になるのか知らないが、
生徒の親族の一人が抗議したくらいでは、招集は無いだろう。
市の有力者か誰かが、意図的に行為した可能性もある。
そして、毎日新聞に連絡したのではないか。
どちらにせよ、毎日新聞は、取材が雑であったことは確かのようである。
メディアが事実を報道するものなら、
当事者の片方だけの主張を記事にするのではなく、
双方の言い分を取材した上で、記事にし報道するはずだ。
永尾洋史記者が、きちんと裏を取って記事にしておれば、問題はなかった。
きくちゆみ氏と西陣太郎氏の記事を読むと、
永尾記者が事実を歪曲したことが分かる。
永尾記者は、逃げ回っていないで、
事実関係を新聞紙上で明らかにすべきである。
善行中学校は、生きた教材が手に入ったのであるから、
新聞の報道と事実が、どんな関係になっているのか、身を持って勉強できる。
事実と記事の、どこが違うのか。
何が書かれて、何が書かれていないのか。
この記事は、何の目的で書かれたのか。
できれば、勉強の一助として、
永尾洋史記者を講師に招いて話を聞くのも、大変良いことだと思う。
参考
西陣太郎、JanJanNews(6月12日、6月18日)。
きくちゆみのブログとポッドキャスト、6月6日
魚住昭著 『官僚とメディア』 2007年4月 角川書店発行
| 固定リンク
「メディア・NHK」カテゴリの記事
- 新聞 OR 機関紙(2009.06.18)
- 記者クラブは、有害(2009.06.06)
- 誘導質問、世論調査の罠(2009.04.19)
- 解散コールしない、マスコミの怪(2009.04.03)
- 企業献金のリストを公表せよ。独自調査能力が問われるマスコミ(2009.03.23)



コメント
911の自作自演説は911の遺族が言っていることで、それなりに疑う根拠があって争われていることだ。(もちろん正しいとも言えないが・・・)
疑わしいものを疑わしいと生徒に教える社会科の先生は正しい。
教育委員会は、その保護者に対して毅然として訴えを拒否するべきだった。
「そんな授業をして良いのか?」
もちろん良いに決まっている。
投稿: ぶぶ | 2008年6月22日 (日) 21時07分
金融デリバティウ゛と社会全体主義 多数決がいちばん 官民・公民のくらしに安心 資本全体主義ってのもあるよ ふたつのあかじ インフレとデフレが同時に起きることをスタグフレーションと言う。世界の国家が自国の祖国民に『辛抱しろよ。必ず 鬼退治します』といい 卑怯な相手の要求に これでどうかと いけにえと交換だと 妥協しながらストーリーを創作する 石油ショックに 借用書の見受け引き受け人 インフレでもデフレでも有利だよ。デフレ政策を咎められながら 自分の貯金が危ないと銀行に金庫に組合に公的資金 怒鳴られたらODA 庶民には小銭どころか雇用 挙げ句の果てに 食べ物さえまかなえない 赤字国債とは そういうもの お金持ちが有利だよ 政府紙幣は支配者の恥『鬼の貴様がほとけ ごころを 出したかと云われる』紙幣は儲ける為に非ず 用途を分離して 貨幣制度で不況が慢性化しないように法律で区分すれば ふたつ以上の経済市場もつくれる『子ども紙幣自治区があるだろう、その原理だ、これこそ、愛のある政治だ あっ子鹿がいる ライオン と ら ハイエナ リカオン『それいけ 突撃だあ』『ありゃ 親たちがみな 出てきた 今日はやめとこう』流石に猛獣相手なら小鹿やトムソンガゼルよりヌーは強いね 逃げちゃったよ ライオンもナイルワニも このさかな まだ 子どもだな 逃がしてやろう 貧すりゃ鈍す 小鹿も襲う 世界の先進国 G8 G20 そりゃ見返り。追い詰めれば追い詰めるほど…窮鼠 猫を噛む時々 大抵は人の目を避けて こっそり 運びだしてゆくのさ 黒カラスもそう 蟻だって軍隊蟻の大軍ならサソリもカブトムシもかなわない 難儀やな 強者は弱者を食い殺し 百年に一度だけ ほとけごころを 普通はだすはずだがなあ フーテンの寅さん『兄ちゃん それを いっちゃ おしめえよ』木枯らし紋次郎『付け回されたら仕方なし 飛んでくる火の粉は払わねば こちらがやられます あっしにはそれだけで ごめんなさって』『紋次郎さん あんたを見込んで 旨いもうけばなしがあるんだが…』紋次郎『あっしは関わりのねえ ことには 首を突っ込む気は ありませんから ごめんなすって』座頭市『あっしを お斬りになさる どんな因果で』睨みあう宮本たけぞうと佐々木小次郎を 細川忠利がご検分 『どちらも 助っ人かギャラリーファンを連れて来てるな テレビの言い伝えと違うでねえか』『国民の皆さんそれをいっちゃおしめえよ
投稿: なるほどね | 2009年5月19日 (火) 16時52分